ボツリヌストキシン治療で歯ぎしり・食いしばりを改善
- 2024年8月30日
- 口腔外科
こんにちは。やまのい歯科クリニックです。
暑い日が続いていますが、熱中症にはお気をつけて下さい。
歯ぎしり・食いしばりに悩まれたことはありますか?
治療法としてボツリヌストキシン治療があります。
ボツリヌストキシン治療とは?
ボツリヌストキシン治療とは、ボツリヌス菌が生成する毒素「ボツリヌストキシン」を注入して筋肉の働きを緩和する治療法です。
以前から美容外科ではシワ改善、エラの縮小などで行われており、眼科・神経内科では眼瞼・顔面痙攣の治療に用いられています。
歯科の分野では、噛む力に関係する咬筋の緊張や働きをボツリヌストキシン治療で和らげることによって、歯ぎしりや食いしばり、顎関節症などの様々な症状の緩和・改善が期待できます。
ボツリヌストキシン治療の効果について
①歯ぎしり・食いしばりの緩和・改善
噛む力が強いと、就寝時に歯ぎしりや食いしばりをする可能性が高くなります。歯ぎしりや食いしばりは、歯のすり減りや、知覚過敏、歯が割れる、肩こり・頭痛、歯周病の悪化など様々な症状を引き起こす場合があります。
ボツリヌストキシン治療で筋肉の働きを和らげ、力を調整してあげることによって歯ぎしり・食いしばりの緩和・改善が期待できます。
②顎関節症の緩和・改善
顎関節症の主な症状は「顎が痛い」「口を開ける際に音が鳴る」「口を大きく開けるのがしんどい」などがあります。
ボツリヌストキシン治療は歯ぎしりや食いしばりが原因で引き起こされる顎関節症にも効果がある治療法の一つです。
一般的に顎関節症の治療法は、マウスピース治療や咬合の改善によって顎関節の負担を軽減し、症状を緩和していきます。
しかし、筋肉が固まったままだと適切な治療効果が見込めないため、ボツリヌストキシン治療で筋肉の働きを和らげた後にマウスピース治療を行うと、より良い治療効果が得られます。
③エラの張りの解消(小顔効果)
エラの張りについては骨格の問題もありますが、食いしばりによって強く噛み締める癖も原因の一つとして考えられます。
普段から強く噛み締める癖があると、咬筋が発達し、エラが大きく張ってしまいます。
ボツリヌストキシン治療で咬筋を緩和することによって、エラの張りが解消され小顔効果が期待できます。
あくまで歯ぎしり・食いしばりの改善のためにボツリヌストキシン治療を行なっているため、美容目的では行なっておりません。
使用している薬剤
やまのい歯科クリニックではコアトックスを使用しています。
これまでのボツリヌストキシン製剤は、安定化剤としてヒト血清アルブミンや動物由来物質が使われています。
コアトックスは、ヒト血清アルブミンおよび動物性由来物質を完全に排除し、薬物反応などを極力抑制した安定剤を使用しているため、アレルギー反応や副作用などのリスクを最小限に抑えています。
ボツリヌストキシン治療は歯ぎしり・食いしばりの改善の為の治療法の一つです。
やまのい歯科クリニックでは、患者様に適切に説明を行い治療を行うことを心がけています。
歯ぎしり・食いしばりでお悩みの方はお気軽にご相談ください。